正直か 2017 1 9

 日本では、「自分の国は自分で守れ」というような趣旨の発言をした、
トランプ大統領に対して、警戒心が強いですが、
そもそも、国際常識では、たとえ中小の国でも、
「自分の国は自分で守る」のが大原則です。
 もちろん、貧困で苦しむ国をアメリカや国連が守ることは、
国際正義から必要とされますが、
日本は、世界第三位の経済大国であり、世界最大の債権大国です。
アメリカは、このような「超大国」を守る必要はありません。
 普通のアメリカ人だったら、
「日本は、有事の時は、自分で自分を守るだろう。
必要ならば、アメリカが後から駆けつけて後方支援をする」と考えるでしょう。
 普通のアメリカ人が考えていることを、
トランプ氏は、正直に言っただけでしょう。
政治家特有の「美しい嘘」を聞くよりは、本音が聞けてよかったのではないでしょうか。
 ここで、日本のインテリは、
日本国憲法の第9条の特殊性を持ち出しますが、
我々日本人がアメリカ合衆国憲法を知らないように、
普通のアメリカ人も、日本国憲法を知りません。
 だから、普通のアメリカ人は、やはり、こう考えます。
日本は、紛争に巻き込まれたら、自力で戦うだろう。
アメリカは、同盟国なので、必要があれば、後方支援はする。
 そもそも、アメリカは、戦争する時は、
連邦議会の承認が必要です、
 はたして、連邦議会の承認を得ることができるのでしょうか。
「日本のような超大国をアメリカは守る必要があるのか。
日本の国土を守るのに、アメリカの若者が死ぬのか」という大議論になるでしょう。
 もちろん、連邦議会の承認がなくても、動かせる軍隊があります。
それが、沖縄にある海兵隊ですが、
日本政府は、長期的には、沖縄の負担軽減と称して、
海兵隊を撤退させる方向にあると見えます。
そうすると、やはり日本は自力で守るという選択をしているでしょう。
 現実は、このとおり厳しいものですが、
日本のインテリの頭の中は、
終戦直後の焼け野原のままになっています。
「誰かが助けてくれるだろう」と。
 いつまでもアメリカを頼ってはいけません。
法律的には、アメリカは戦争ができない国です。
 アメリカには、戦争権限法という法律があります。
この法律によって、連邦議会の承認がなければ、アメリカ軍は戦えません。
 例外として、連邦議会の承認がなくても、
すぐに戦える軍隊としては、大統領命令による海兵隊の出撃があるでしょう。
 もちろん、海兵隊も、
陸海空軍と同じく戦争権限法による拘束を受け、
議会の承認を受けていない、大統領命令のみでの出撃では、
事後48時間以内に下院議長と上院臨時議長へ書面で報告するとともに、
議会による宣戦布告の承認がなされない場合、
議会への報告後60日以内の戦闘のみ認められ、
さらに30日以内の撤兵が義務付けられている(ウィキペディアから引用)。
 そういうわけで、法律的には、連邦議会の承認がなければ、
アメリカは、戦えない国です。
 しかし、たとえば、アメリカ本土が攻撃されたとか、
米軍が攻撃されたという事態になれば、
すぐに連邦議会の承認が取れるでしょう。
 そういうわけで、紛争が起こりそうになったら、
日本としては、米軍や米軍基地が紛争に巻き込まれるように工夫をする必要があるかもしれません。

















































































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